一般社団法人ICT-ISAC

2016年3月9日
一般社団法人ICT-ISAC

一般社団法人ICT-ISACの設立について

このたび2016年3月9日付で、情報通信(ICT)分野全体のサイバーセキュリティ関する情報共有及び分析するための組織「一般社団法人ICT-ISAC」(東京都港区、理事長:齊藤忠夫)を設立したことをお知らせいたします。


ICT-ISAC設立趣意書

2016年3月9日
ICT-ISAC準備委員会

 近年のICT分野の技術進展は著しく、特に20億人以上の人々が利用するインターネットは世界中のいたるところで我々の社会・経済活動に不可欠な存在となっており、今後も様々な分野でのイノベーションの主要な推進力であると期待されています。その一方、インターネットの利用にあたっては、不正侵入やマルウェア感染等による情報セキュリティ脅威への不安が常に生じており、近年では、政府機関や重要インフラ事業者等を狙った標的型攻撃やDoS/DDoS攻撃が増加するなど、情報セキュリティ脅威が一層巧妙化・複雑化する傾向にあります。さらに、近年、スマートメーター、Webカメラ、医療機器などのIoT(Internet of Things)と呼ばれるディバイスの脆弱性を付いたIoTのセキュリティ課題が大きく取り上げられており、政府が策定した「サイバーセキュリティ戦略」や総務省の「サイバーセキュリティ政策推進に関する提言」においても本課題が重要なセキュリティ課題として認識されています。

 上記のような多種多様で高度化される脅威に対抗するために、我が国における総合的なセキュリティ対策は、2020年のオリンピック/パラリンピック開催を一つのマイルストーンとして、大きく動き出したと言えます。国のレベルでは、サイバーセキュリティ戦略本部を中心に幅広いセキュリティ対策の施策が展開されています。一方、民間の取り組みでもさまざまな組織・団体により多くの活動がこれまで進められてきました。特に、Telecom-ISAC Japanでは、その発足以来、次々と高度化・変化する通信分野におけるセキュリティの脅威に対して、会員各社の協力のもと、テレコム業界横断的な対策を進め、通信分野におけるセキュリティ対策の充実化を行い、一定の成果を挙げてきました。

 しかしながら、2020年のオリンピック/パラリンピックなどの重要行事を考慮した、広い意味での我が国のICT環境に鑑みると、現状の通信事業者の視点から活動しているTelecom-ISAC Japanで対応できる領域では十分ではなく、今後のスマホやIoTなどICTの普及が健全な社会の発展につながり、さらにこれらのICTが攻撃に悪用されるリスクを軽減する情報通信(ICT)分野全体での取り組みが求められます。

 ICT-ISAC準備委員会では、上記に示したように、従来の枠組みを超えた情報通信分野全体での連携が強く求められるため、多くのICT関連組織をメンバとする情報共有及び分析の仕組みを「ICT-ISAC」として新たに設立し、情報通信分野全体をスコープとして以下の取り組みを推進することとします。

 1. サイバーセキュリティに関する情報収集・調査・分析
 2. 会員間の情報共有と共同対処
 3. セキュリティ人材の育成、セキュリティ啓発
 4. セキュリティガイドライン等の整備に関する活動

 さらに、新たなICT-ISACにおいては、他の重要インフラ事業者の運用する同種の仕組みとの連携を積極的に強化するだけでなく、米国や欧州に同等の機関との連携を視野にいれ、我が国におけるICT環境の安全な運用、利活用を目的とした活動に尽力したいと考えております。

以上